今回は、「令和5年度の働き方改革推進支援助成金(労働時間適正管理推進コース)」をご紹介させていただきます。
是非有効にご活用ください!
目次
働き方改革推進支援助成金(労働時間適正管理推進コース)とは
働き方改革推進支援助成金(労働時間適正管理推進コース)とは、生産性を向上させ、労務・労働時間の適正管理の推進に向けた環境整備に取り組む中小企業事業主を支援する助成金です。
対象となる事業主
次の5つ全部に該当する中小企業事業主が対象です。
①労災保険に加入している事業主。
②交付決定日より前の時点で、勤怠(労働時間)管理と賃金計算等をリンクさせ、賃金台帳等を作成・管理・保存できるような統合管理ITシステムを用いた労働時間管理方法を採用していないこと
③交付決定日より前の時点で、賃金台帳等の労務管理書類について5年間保存することが就業規則等に規定されていないこと。
④交付申請時点で、36協定が締結・届出されていること。
⑤交付申請時点で、年5日の年次有給休暇の取得に向けて就業規則等を整備していること。
中小企業事業主とは?
ここでいう中小企業事業主とは、「個人事業で従業員50人以下、法人だと資本金5,000万以下」と考えておくとわかりやすいと思います。
正確には、以下のAまたはBの要件どちらか満たす中小企業です。もちろん個人事業主もOKです。
※医師が勤務する病院、診療所、介護老人保健施設、介護医療院については常時使用する労働者数が300人以下の場合は、中小企業事業主に該当します。
対象経費( 助成金を活用して購入できる「もの・サービス」)
働き方改革推進支援助成金(労働時間適正管理推進コース)を活用して以下の商品・サービスを購入できます。
主に使われているのは「9労働能率の増進に資する設備・機器等の導入・更新」です。
1労務管理担当者に対する研修
2労働者に対する研修、周知・啓発
3外部専門家(社会保険労務士、中小企業診断士など) によるコンサルティング
4就業規則・労使協定等の作成・変更
5人材確保に向けた取組
6労務管理用ソフトウェアの導入・更新
7労務管理用機器の導入・更新
8デジタル式運行記録計(デジタコ)の導入・更新
9労働能率の増進に資する設備・機器等の導入・更新
(小売業のPOS装置、自動車修理業の自動車リフト、運送業の洗車機など)
※原則としてパソコン、タブレット、スマートフォンは対象となりません。
成果目標:どんな取組をすると助成金をもらえる?
成果目標として以下①~③まで全て実施すると助成金を受給できます。
① (勤怠と給与計算がリンクした)ITシステムを用いた労働時間管理方法の採用
② 労務管理書類の5年間保存について就業規則等へ規定
③ 「労働時間適正把握ガイドライン」に係る研修の実施
※上記の成果目標に加えて、対象事業場で指定する労働者の時間当たりの賃金額の引上げを3%以上行うことを成果目標に加えることができます。
支給額
支給額は、かかった経費の75%(上限100万円)。
※労働者数が30名以下かつ、上記対象経費の6~9の場合で、その所要額が30万円を超える場合は80%(上限100万円)。
例えば、従業員30名以下の会社が、30万円以上のものを購入すると、購入経費の80%(上限100万円)が助成されます!
加算額
賃金引き上げの達成時には上記に加え、下記が加算されます。
締め切り
受付の締め切りは、2023年11月30日(木)。
※人気助成金のため、早めに締め切られる可能性あり。ご検討中の場合はお早めに!!
助成金の流れ
事前準備~支給決定までの流れは以下のとおりです。
事前準備
・就業規則の確認(年休の時季指定)
・36協定の届出確認
・サービスの選定
・見積書の取得 ※相見積も必要
計画申請
2023年11月30日までに計画申請が必要。
※受付状況により早めに締め切られる可能性あり。
事業実施(2023年1月31日まで)
・発注書、納品、サービスの実施、請求書、支払い
・就業規則の改定
・労働時間等設定改善委員会の開催
・「労働時間適正把握ガイドライン」に係る研修
支給申請
事業実施終了後30日以内、または2023年2月9日のいずれか早い日までに支給申請。
支給決定
支給申請が終わってから2~3か月後
働き方改革推進支援助成金 情報元(厚生労働省HP)
働き方改革推進支援助成金(労働時間適正管理推進コース)(厚生労働省のサイト)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000150891_00001.html