【令和5年度】働き方改革推進支援助成金の活用事例。どんな商品・サービスを購入できる?

「働き方改革推進支援助成金」は、業務に必要な商品やサービスの購入経費の75%~80%を補助してくれる助成金です。

今回は、この人気の助成金「働き方改革推進支援助成金」の活用事例をご紹介させていただきます。具体的にどういった商品やサービスを購入するときに活用できるのか?業種別にご紹介しますので、是非参考にしてみてください。

※対象経費の判断基準は都道府県ごとに異なるため、申請する際は必ず各都道府県労働局に本助成金の対象経費に該当するかを申請前にご確認ください。

「働き方改革推進支援助成金」を活用して購入できる商品・サービス

まずは全業種に共通の商品・サービスを見てみましょう。

全業種共通

貨物自動車の購入経費

労働能率の増進に資する貨物自動車が対象。「貨物自動車等」にはいわゆる軽トラックは含まれる。助成対象外となる「乗用自動車等」に該当するか否かは、車検証の「用途」欄の「乗用」又は「貨物」かの記載で判断する。

※乗用自動車は原則対象外。

自動車の購入について、車両本体以外の関連費

自動車購入に際して支払を要する費用のうち、車両本体以外で助成対象となるものは、検査登録(届出)手続の代行費、車庫証明手続の代行費、納車費用等。カーペットマット、サイドバイザー(ドアバイザー)等通常装備されるものについては助成対象となる。

逆に、検査登録(届出)手続預かり法定費用、車庫証明手続預かり法定費用、販売車両リサイクル料金、自動車取得税、自動車重量税、自動車賠償責任保険等は対象外。

会計、給与、販売、在庫管理システムの導入費用等

労働能率の増進に資するシステムが対象。また、導入時の研修費も対象となる。

既製品で購入した労務管理用ソフトのバージョンアップ費用

労働能率の増進に資するものであれば、バージョンアップ費用も対象となる。

積雪地帯の除雪機の導入費用

労働者が直接行う業務負担の軽減に資するか、または労働時間の縮減に資するものが対象。

農業

根葉切り機

根・葉切り作業の時間が半減し、労働能率の向上につながった。

高機能耕運機

弾丸暗渠施工のスピードアップと排水作業効率化のため、2連機(2本爪)の高機能耕運機を導入した。以前の機械(1本爪)と比較して、機械による排水作業の労働能率は60%程度向上した。

野菜計量器

導入野菜簡単計量器で自動最適重量を素早く軽量することで1.5倍労働能率が改善された。

林業:自走式搬機

集材機利用による作業から自走式搬機による作業へ移行した結果、人員4.5人から3人へと大幅に改善された。

建設業

建設業用業務ソフト

見積・注文・支払・請求・売上・入金等の管理業務が一元管理できるようになった。また、請求書等も自動で作成できるようになり、本社所属事務員の単純なデータ入力時間及び請求書等の作成時間を約3分の1に短縮することができた。

斜面対応型の小型草刈機

道路舗装工事の道路の草刈りは草刈機を使って行うが、細い道路や斜面の場合は手作業となっていた。斜面対応型の小型草刈機により作業時間が3分の1~5分の1程度に軽減された。

ミニ油圧ショベル

ミニ油圧ショベルにより、掘削に費やす作業時間が4~5日から2~3日に短縮できた。

ミニバックホー

狭い現場での手作業をミニバックホーで行うことができるようになり、作業時間は従来より大幅に削減(月間約1/5程度)できた。

最新型のボーリングマシン

従来のボーリングマシンに比べて、掘削速度が約2倍、掘削能力(深さ)が約3倍となり、作業効率が大幅に向上し、作業時間は概ね半分程度になった。

飲食業

食器洗浄機

食器の洗浄に必要となる時間を1日当延べ8時間程度要していた時間を5時間程度まで短縮することができ、労働能率の増進を図ることができた。

餃子焼器

餃子焼器での自動での調理により、その間は別の作業やお客様の対応が出来るようになった。調理時間も1回につき約10%の時間短縮となり、労働能率の増進を図ることが出来た。

自動ゆで麺機

自動ゆで麺機の導入により、麺をゆでる作業にかかっていた時間、1日あたり6時間が大幅に短縮された。生産性向上が実現できた。また、慣れていない従業員でも作業ができるため、そういった点からも作業効率がアップしていると思われる。

保温付き食器ディスペンサー

レストランにおいて、食器収納スペースが確保され、食器を保温した状態でお客様に即座に提供できるようになりスタッフの人員も3名~5名で提供できるようになった。

歯科医院

治療器具の自動洗浄機

治療器具の洗浄及び乾燥を自動で行う自動洗浄機の導入により、作業が85~90%程度時間短縮ができ、短縮された時間で患者の待ち時間を減少させ、歯科衛生士等による施術を効率よく行うことで、生産性が向上された。

洗浄・滅菌機械

1日当たり8~16回行っていた洗浄滅菌作業を自動で行うことができ、時間にすると約160分~320分の短縮改善ができ、他の作業ができるようになった。

新型歯型取り機

歯型をスキャナーで読み込んで業者にネット上で送信するだけで済み、作業としては1分以内で完了し、また業者に連絡する必要もなく、随時発注できるため大幅な業務効率化に繋がった。

歯科用予約管理システム

予約管理システムを導入し、診療予約の電話応対及び予約管理をシステムで行うとともに、予約率、キャンセル率の分析などをシステムで一元化管理することで、これまで作業に必要としてきた時間が約50%短縮された。

POSレジシステム

釣り銭の受け入れも間違いがなくなったことと、1日の売り上げ集計の時間が大幅に短縮されていることはとても大きい。

その他の業種

食料品製造業:製餡機

手練で製餡作業を行っていたが、製餡機導入により、製餡作業時間を3分の1以上削減した。

プラスチック製品製造業:接着剤投入ポンプユニット

接着剤の自動供給ができていなかったが、接着剤の投入ポンプユニットを接着機に後付けすることで、接着剤の充填作業時間が、平均60分/日短縮できた。

パン・洋菓子小売業:ベーカリー専用洗浄機

手洗いから設備導入後、塩素消毒をすること無く短時間での高温洗浄が可能になり、油汚れも最長90秒で綺麗に落とすことが出来るため、大幅に作業時間が短縮された。

米穀小売業:玄米色彩選別機

玄米選別作業に必要としていた時間を大幅に短縮することができ、労働能率を大幅に増進する事ができた。

飲食料品小売業:シャリ弁ロボ

シャリ弁ロボの導入によりご飯の盛付作業の削減や同じ量のご飯を連続して瞬時にでき、計り直しの削減となった。また、ご飯をふんわりとカタチ良く盛り付けでき効率化を図ることができた。7種類(弁当、カレー、丼等)の設定が可能となりボタンひとつで瞬時に盛り付けができ作業の能率アップとなった。

食肉小売業:新型スライサー

最新のスライサーはゴミが溜まりにくい
構造で、まな板の着脱ができるので、パートでも簡単に掃除ができ、この作業に必要となる時間を約50%程度短縮することができ、労働能率の増進を図ることができるため、新型スライサーの導入により、パート1名でスライサーの清掃に20分かかっていたが、半分の約10分で可能になり、労働能率が向上した。

印刷業:デジタル検査機

機械による読取り照合を行うため、確認作業が簡略化され、1名での作業か可能となる。また、何らかのミスが発生した場合、監視カメラの映像で確認できる。2名体制による作業が1名体制に改善され、作業効率が50%改善できた。

農業:野菜計量器

その作業に野菜簡単計量器で自動最適重量を素早く軽量することで1.5倍作業効率が改善されるので、業務改善が実現でき、労働生産性の向上が実現できた。

貴金属品製造業:3D切削加工機(3Dプロッタ)

3Dプロッタの導入により、デザインした原型の立体的試作に、指輪の試作で4時間短縮することができ、労働能率の増進を図ることができた。

保育所:哺乳瓶用殺菌保管庫

遠赤外線放射線による殺菌・乾燥・保管を同時に行うことができ、消毒・殺菌作業時間を従来の4分の1以下に短縮することができた。

社会福祉・介護事業:自動食器洗浄機

自動食器洗浄機の導入により、10分程度で済むようになり、業務時間の大幅短縮できた。

社会福祉事業:ガス式衣類乾燥機

電気式衣類乾燥機においては、半乾き状態の衣類が残り、その取込み、再度の乾燥作業が必要であったが、ガス式衣類乾燥機の導入により、半乾き状態の衣類等がなくなり、作業時間が短縮された。

社会福祉事業:屋外対応電磁式電気錠

導入前までは門の開閉作業に担当職員4人で1日当たり3時間を費やしていたが、電気式施錠解錠システムを導入することで、職員1名体制で、約30分程度に短縮され、約83%程度の時間短縮となった。

「働き方改革推進支援助成金」の対象とならない商品・サービス

以下の商品・サービスは対象とならないのでご注意ください。

■乗用自動車
軽貨物自動車、貨物自動車、特種用途自動車はOK

■パソコン、タブレット、スマートフォンの購入費用

■単なる経費削減を目的としたもの
(例)LED電球への交換等

■不快感の軽減や快適化を図ることを目的とした職場環境の改善に係る費用
(例)エアコン・空気清浄機など

■通常の事業活動に伴う経費
(例)事務所借料、光熱費、従業員賃金、交際費、消耗品費、通信費、汎用事務機器(コピー機など)購入費等

■交付決定の日より前に開始した事業に係る費用

■社会保険労務士事務所等の専門的知識を有する事業所であって、自ら取組が可能な事業に関する費用

■法令等で義務づけられ、当然整備すべきとされているにも関わらず義務を怠っていた場合における、当該法令等で義務づけられた制度の策定等に係る費用

■事業を実施する上で必須となる資格の取得に係る費用

■損害を補償する保険等に係る費用

■経費の算出が適正でないと労働局長が判断したもの

■その他、社会通念上、助成が適当でないと労働局長が判断したもの

情報元(厚生労働省HPより)

業務改善助成金平成29年度助成事例改定

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